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Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

『楊家将』を見てきたよ

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北方謙三の楊家将しか読んでないけど話としては昔からとても気になっている中国古典。だから北方版の楊家将も読んだんだけどあまりにも「おもてたんとちがーう」で、相違点まとめみたいなのを見たら…そうだよもっと女性活躍するはずなんだよねそれが見たくて楊家将読んだのに北方楊家将は女性の活躍場面が…ない…代わりに敵方の遼がしっかり書かれてるから耶律休哥の出番もすごく多いんだとか。…そうか、ということは本家の「楊家将」では耶律休哥の出番少ないのか…

で、見てきた。

ほんっとに耶律休哥の出番なかったわwwwどんなけなかったって名前さえ出なかったレベル。ちーん。
耶律原が遼の将軍として出てくるし、「父」の存在はあるんだけど(楊家に対する憎しみとして)、姿形どころか名前も出なかった…よ…この父が耶律休哥である可能性はゼロではないけど耶律という姓は遼では珍しくないというから…違うのかなぁ…北方版の耶律休哥が「白い狼」と書かれているのと、この映画でも耶律原だけは白い鎧をまとっているからそういう意味では親子なのかなぁ…? とか思いながら見てました。
でもって7人兄弟+父の出番と見せ場を作ろうとするととてもじゃないけど2時間足らずの上映時間は足りなさすぎる。もっと言うなら兄弟の見分けもほぼほぼつかないというこの…この…いや、制作側も腐心したのか戦場での武器(直槍以外を持ってる時)とか、鎧は差別化してたんだけども。でもそれも血塗れになって乱打戦だからなかなか…うん…死に際くらいしかしっかり武器認識しにくくて。戦場での見せ場を作ろうとすると、それまでの部分でのキャラ付けに時間割いてる暇はないってことかなぁ…しゃーないのか。
話のスジとしては、北方版と割とどっこいどっこいな位原作から離れてるらしいので(部分部分は近づいてるらしいけど)やっぱり原作…かなぁ…。うー翻訳版出ないかなぁマジで。

話は6(数字で書いてるのは言わずもがなかもですが○男のことです。以下同じ)が潘仁美の息子と女(皇帝の姪)を取り合って腕試しに挑んだけど事故というかある意味自業自得みたいな展開で潘仁美の息子が死んでしまうところから。これで楊家は国内にも敵を作ってしまうことになるんだけど、一緒に叱られていたのは誰だったんだろう。7かな?

この7がほんとに…キャラ付け甘いうちに猪突猛進で飛び出していって死ぬから…ああもうこいつは! としか思えなくてな…

話が前後してしまった…
母がこの出兵を不安に感じて予言を貰いに行くんだけど、そこで「七子去り六子戻る」の予言を貰って、1にだけ伝えて1は「その(帰らない)1人は自分が務める」って言うんだけどこの「そうじゃないんだよおおおおお」っていう見てる側の悲劇感がハンパない。

父は深手を負って孤立無援、そこに攻め込む遼軍。この砦の…なんていうんだろう、三国無双によくある砦マップ感たるや。うおお障害物多いし!馬止まるし!みたいな。
ここの投石機の映像はすごかったけどあんなに流星のように飛んで降るもんだろうか。どう見ても隕石。

飛び出して行った(そして味方の筈の宋軍に殺された)7を除く6人+父で馬6騎に分乗して逃避行に入るんだけども、途中で死んだ父を埋めようとする兄らに対して「連れて帰ると約束したんだ」という6。…確かにそれは父母への義なんだろうけど、ここで父を埋葬し、手負いとはいえまだ動けて戦える6人+馬で逃れたらここから5人も死ななくてよかったんじゃね? と思ってしまうのも確か。父(甲冑着用)を背負ってる分だけ6の戦闘力はほぼゼロだし、馬への負担も大きいし。

ところで蘇武と李陵の下りは予備知識ないとさっぱりですよ。あとからググれということですか…それともこの映画が制作公開された台湾ではそんなことは常識の範囲なのでしょうか…

それはさておき、ここからはまるで島津の捨てがまりかと(島津の方が後だというツッコミは置いといて)思うような展開で…

1が峡谷で偃月刀を手に仁王立ちして迫り来る遼軍を止めようとするんだけど、そりゃ多勢に無勢ですよ…力尽きて押しのけられたところで耶律原がトドメを刺すんだけど、そこに2が戻ってきて…2…大勢が決した後でラスボス(仮)耶律原も目の前にいるからか…早いうちに馬を囲まれて引きずり落とされて…最後は馬に踏み散らかされるという…orz

この次、烽火台を前にして馬が限界を迎えてしまった5、即座に引き返した4と、烽火台の油を道に撒いて点火、馬を追い払ったところで自分たちの後ろにも藁で火壁を作って…これもまた背水か。この場面ものすごいカッコ良かったわー。
回想場面でこの二人が昔から組んでイタズラをしていた情景とかが浮かんで、他の面々よりはまだ…キャラ付けがしっかりしてたかなぁ…
それにしても二人であの人数を道連れに崖から落とすっていうのはなかなかに怪力だよね←
…80人相手に張飛並みのことをやろうとした兄も兄なら弟も弟だよ。

この時点で残り2人になってしまったわけですが。
背丈ほどの草原で馬を射られてしまった3。3だけは武器が弓で、鎧も黒がちだしで、一番差別化されていたかも。
3の相手は父を射た毒矢の主、お互いの姿が見えない場所での弓対決は面白かった。…先が何と無く読めるとか言ってはいけない。
この役者さん、あのF4のお一人なのか。

6は唯一生き残るというのもあって、最初から女の子(皇帝の姪・後に娶る)とイチャイチャしてたりで見せ場も多いし、武働きの場面はなかなかないんだけど、最後に耶律原との一騎打ちっていう…すごくいい見せ場があるし、何よりここで耶律原が持ってきた他の兄たちの武器(恐らく確実に7の武器は入ってないけど)を使って耶律原を追い詰めて(武器MVPは間違いなく4の弓)、一度はトドメを刺さないんだけど後ろを向けた時に切りかかってきた耶律原を振り向きざまに殺すとかそれなんてry
この役者さん(呉尊)、山田涼介版の金田一に出てた人なのか(九龍のやつ)。

で。
全体通して、表現方法とかは中華映画によくある「血の表現」だなぁというのが。いつまでも乾かない赤い血(粘り気なし)だとか。軍場に向かう人馬の単位がナチュラルに「万」なのはさすが古代の大帝国宋だなぁ…1が峡谷で一人迎え撃つ時、死体(まだ息があるのも含め)で壁を作るんだけど、それを反対側から戈なりを突っ込んで(繰り返すけどまだ息がある)(更にいうけど味方兵)引きずり倒して道を開ける…っていう遼軍の姿が…そうか人馬(馬はともかくとして)は使い捨てても余るのが大陸の歩兵戦か…。
あと、最初の戦場で、刺殺体が戦場にニョキニョキしてる姿は刺殺体の体重を支えるだけの強度を持った槍に、自重で貫通しない角度で死体を刺し、かつ槍が倒れない程度の深さと角度で地面に固定しないといけないわけで。…一兵卒の死体をそこまでディスプレイするのは演出過剰といえば…うん。まだ首だけ取って並べるとか死体を積み上げるとかしたほうがリアルっちゃリアルなんだけど映像効果としては死体で林(というには少ないけど)にするほうがインパクトあるのか。
…そういえば死体で林を作ったのって誰だっけ?

あとは武器がそれぞれに凝ってたりで面白かったです。特に1の偃月刀カッコ良かった。他に戈であったり曲剣であったりも。当時の技術力云々とかそういうことはまぁちょっと脇に置いておきますけども。宮廷にいる女性らの髪飾りやらも、場面少なかったけどすごく可愛くて(ヅカ脳)、小道具もっとしっかり見たいなぁ…ってなりました。

それでですね。
北方版楊家将しか読んでなかった私でも理解できたっていうことはつまり北方版楊家将と同じ所で映画も終わってるってことですよ。六郎が生き残った所で終わり。…ちょっとちょっとそこからお母さんが他の女姉弟率いて戦う所が見たいんですよ読みたいんですよ!! 最後に迎えに来る時、お母さんも髪を男と同じに結いあげて甲冑着てたけど、他の姉妹はどうだったんだろう…うーん…あれだけではお母さんが無理やり甲冑着てきたみたいな印象…。

一応…北方版の続きというかまぁ続きか…四郎の続きが出てるけどこれも本家版とは全然違う話になっているというからいやもうほんとにちゃんとしたオリジナル(原点からの改変が少ない)完訳版が書籍スタイルで出てほしいなぁ…。

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