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Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

宙組『ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編―』梅田芸術劇場

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宙組全国ツアーのスタート地点、梅芸でベルばら見て来ました。
…梅芸の場面転換、こんなにやかましかったっけ? トンカンやってるのがすっごいよく聞こえてさ…まぁくんがカーテン前でソロ唄ってる時にはなんか落ちる音が…


まず、今回のフェルマリ編は雪のフェルマリよりもずっとフェルマリでした。えりあゆのフェルマリは実質フェルゼンとオスアン編やったしな…
が。
ちゃんと(?)フェルマリだからって…なんかこう…話の筋は正直途中何度も卓袱台返したくなる流れでした。なんつーの? 場面切り貼りしすぎて矛盾出てきてるっつーか。置いてもいない伏線回収しようとしてたり。あんまりにも「みんなベルばらのあらすじくらい知ってるよね」なアレで…いくらベルばらだからって、「宝塚」を初めて見る人も多い全国ツアーでこの「お察しください」はどうなんだろう…

冒頭のパペットにしても、歌詞のないコーラスだけでパペットの動きしてるから、何故こんな変な動きなのか(パペットだと気づくだろうか)っていうところとかね。

特にモヤっとするのはやっぱりボートの場面。マリーが浮気を正当化して、フェルゼンもそれを当然のように受け入れる…昼ドラかよ。
そんな浮気を正当化してたマリーが、チュイルリーに移って、家族だけの生活になって、ルイとのわだかまりが解消されて、ルイとの間に遅ればせながら愛が生まれて…ここでもうフェルゼンの立つ瀬ないね。
ここのマリー、目が覚めたと言うだけあって、確かに浮気の恋にうつつを抜かすほどの愚かさは消えたけど、それでも「平民に裁かれるなど」と言うくらいにはまだ特権階級意識が残ってる。目が覚めたとはいえ、まだ半目くらいか。
子供を奪われて、公安にとりすがる場面。ここでもまだ、自分が(直接ではないにせよ)してきたこと、それで買ってきた恨みの深さを思い知らされるんだけど、翔がみりおんを足蹴にするのは正直びっくりしました。そこまでやるか…! でもそこまでやられた後で、ぼろぼろになってもそこから「本当の王妃になる」と歌い上げたみりおんがほんっとに、みりおんの真骨頂でした。他のどの場面でもない、あそこがみりおんの真骨頂だと思いました。
そんなみりおんが「本当の王妃に」と決意を歌い上げた後で、フェルゼンが「愛しい人」「待っていてください」みたいなね…いや、マリーは(特に堅い決意をしたマリーは)もうフェルゼンの事は待ってないよ…っていう。むしろ封印したい過去なんじゃないか。よくて「良い思い出」、悪けりゃ「黒歴史」。ここからのまぁくんの空回りっぷりがな…むしろ一番空回りしたのはジェローデルで、小さなお節介大きなお世話状態。
で、「立派に死ぬ」と言えるまで心を決めて、「王妃になった」マリーが果たしてフェルゼンの胸に飛び込むだろうか。チュイルリーの一連の場面がなかったら、まだマリーの心はフェルゼンにあったんだと思えたけど(えりあゆとか)、今回はチュイルリーでルイとの間が再構築されてるから、ここでまたフェルゼンに心動くの!? みたいなもやっと感。

それにしてもまぁくんのフェルゼンはなんかこう、キラッキラしてたw お貴族様やー…というより、ボンボンやー…みたいな(どんな
ただ、喉を傷めてるのかちょいちょい音が行方不明になってて心配…
フィナーレ黒燕尾で真ん中で踊るまぁくんを見て、ふとコードヒーローを思い出したのは私だけではないと思うんだけど、バウの真ん中で独りで踊ってたまぁくんが、梅芸の真ん中で独りで踊るようになったのかー…と。

かいちゃんも、りくも、もんちも、そらも、男役の歌声が軒並み聞こえづらかったのはマイクのせいなのか…もんちやそらの歌声があんなに聞こえないなんておかしいよ…(絶対の信頼)
そらといえば、小公子といい、ルイシャルルといい、エエ声の子供役がほんとに…多いね…

かいちゃんのオスカルは…あざとかった…しかしりくのアンドレとの関係がほんっとにすっぱりあちこちカットされてて、脳内補完しないと「え、いつの間に両思いになったの!?」みたいな。特にりくドレ→かいカルへの思慕の情も垣間見えないし。ましてあきジェロ→かいカルへの思慕も見えない。ジェローデルとオスカルの関係もよくわからんままやったな…脳内補完しろってことか。
もちろんアンドレの目が見えないの件も何の伏線もなく、突然の「見えていないのかー!」ですよ。わぁ不親切。

なんていうか、あまりにも上演回数を重ねすぎて、またスピンオフをやりすぎて、おいしいとこだけ抜き出してやることに慣れすぎてて「まさか初見なんていないだろう」「ベルばらを全く知らないで見にはこないだろう」みたいな制作側の…キツい単語を敢えて言うけど「お高くとまった」印象があります。
まぁ実際は「ベルばらだから見る」層が一定以上いて、そういう人は「ベルばらのあらすじを知ってる」んだろうけども。でもこれ全国ツアーだよ…。

そんなこんなでもやもやしつつですが、そんな微妙にささくれだちかけた心を鋳やしてくれるモブのイケメン、すっしーさん。…ちょ、王様なんで市民革命軍にいるのw とか言ってはいけない、人の少ない全国ツアーだから。
二幕の花祭りの場面でも、もえこさんを探してオペラ動かしてたらすっしーさんに捕まってな…反則やでモブにすっしーさんとか。

そんなすっしーさんの薔薇タン。
なんでフェルゼンが薔薇タンとかもうそんなことはどうでもよくてですね、すっしーさんの薔薇タン…! それだけでもう十分です。
そんな薔薇タンにはもえこさんも最下で出てるので、あっちも見たいこっちも見たい…幸いもえこさんとすっしーさんは立ち位置が隣(というか前後)だったのでオペラの視界で両方フォローできてたのですが。

すっしーさん(76期)ともえこさん(98期)

っていう並んでる二人は22年差っていう事実。…もえこさん産まれたかどうかぐらいの時に初舞台踏んでるすっしーさん。そんな完成された男役のすっしーさんと、今後に大いなる期待を寄せてるもえこさんを一緒に見られる立ち位置でした。
ちょっと目をそらすとすごく腰をまわしてるりくが目に入りました。お、おう。

りくといえば、愛の讃歌であっきーと二人、まぁくんのすぐ後ろで踊っていて、全国ツアーとはいえ、随分上級生になったんだなぁ…と。

そういえば今回、どこかの場面で(確かチュイルリー)マリーが「平凡な私が王妃になったことがry」みたいなことを言ってたけれど、ほんとに当初のマリア・テレジアの思惑通り、ヨーゼファがナポリに嫁いで、カロリーナがフランスに嫁いでたら、歴史は大きく変わってたんだろうなぁ…カロリーナはナポリに嫁いでから夫に代わって全権握って国を動かした位、政治に明るい女性だったというし。
…宙組的にはトラファルガーのあゆみさんって言った方がわかりやすいかな。

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1 comment

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