cella

Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

星組『黒豹の如く』新人公演(宝塚大劇場)

この記事はだいたい 518 で読めます

ことちゃんあいりちゃんの新公を見てきました。
いやーこれは難しいわ。
挨拶で、麻央くんもことちゃんも口々に「柴田先生の難しい脚本と謝先生の難しい振り付け」と言っていたけれど、ほんとに難しい。場面場面では上手いと思うのだけれど、通しで見た時に一貫したキャラクターをつかめてたのがほんとに…少なかったと。
見ている側にもとても難しい脚本だから(新公の日の本公演はBに学生さんの団体がいたけれど反応がぽかーん、だったし)なかなか…いろんな意味で難易度高いわぁ…


まずですね。今回は書きおろしの退団公演用のお芝居ということで、ラストシーンは新公仕様に変わるものだと思ってたんですよ。
例えば今回みたいに本舞台から見送られて銀橋で歌う…というのだと真飛さんの愛のプレリュードを真っ先に思い出したんだけど、あの新公は最後の銀橋(歌)カットだったし。つい最近の壮さんの前田慶次だったら最後のセリフが「散らば花のごとく、楽しゅうござった」が「方々、まもなく満開でござる。楽しみでござるなぁ」に変更になってたし。

本公演のまんまやった…!

初日からちょいちょい変更されてたセリフやらあったように思いましたが、ほぼほぼ本公演そのままでした。そういえば蘭寿さんのラストタイクーンも本公演のまんまだったか。

で、見てる側にも難易度高すぎたので覚えてる範囲だけ走り書きです。

アントニオ・デ・オダリス伯爵|礼真琴(柚希礼音)

さすがの上手さでした。今回のお芝居はセットがとても簡素で(disってないよ。簡素なセット好きですよ)、例えばあのエトタカ新公のサソリの場面のように、ほとんどセットのない舞台にことちゃん一人という場面もあるわけですよ。それなのに場を埋められてた。バウ主演もして、空間の埋め方がほんとに上手くなったなぁ…と。
歌とダンス(と芝居)はもう何も心配してません。幕開きから堂々とした歌いっぷりでした。
まぁ「参謀長」「大佐」っていう役職がちゃんと身についてたかというとそれはまぁ…うん。「えらい若い大佐やな」というか。それはちえさんがやってても思ったからことちゃんになったらなおのこと違和感なのはしゃーない。

カテリーナ・デ・ラミレス|綺咲愛里(夢咲ねね)

あいりちゃんは前回のロスグロにつづいての新公ヒロイン。連続して現代的な女性か…と思うくらいにはあいりちゃんのコスチュームものが見たいです。というか、現代ものをやるとねねちゃんのお衣装が誰にも着こなせないのがほんとに…ほんとに。
麻央くんの無体な振舞いがほんっっっとに「無体な振舞い」に見えるあの場面の被虐っぷりが半端無かったです。

ビクトル・デ・アラルコン|麻央侑希(紅ゆずる)

悪役! 前回ロスグロとはことちゃんとの白黒が反転したような役で、本公演ではずっと脇に控えているだけあって忠実に写してきたな、という印象です。
…それにしたって胸元くつろげる仕草の粗野っぷりが、紳士が一気に雄になったアレなそれで。あの場面ほんとに「手篭めにする」って空気感が本公演以上に出ていた気がします。

ラファエル・デ・ビスタシオ|天華えま(真風涼帆)

上手いんだけどキャラクターがよくわからなかったその1。芝居も悪くない。歌もいい。でも、じゃぁ「ラファエルってどういう人」ってなった時に…よく…わからない…。今回ホントに脚本が深遠で、恐らくものすごく掘り下げたりしないといけない役が沢山あったんだと思うですよ。技術力は確かにあるんだけれど、掘り下げ方が浅い(新公だから時間の問題やらで仕方のない部分もあるんだろうけど)分だけ没個性な存在になってしまってる人が多くて、それが少し残念でした。

アロンソ・デ・バンデラス侯爵|飛河蘭(英真なおき)

超よかった!!
今回の新公で一番よかったのは飛河くんです。間違いない。ナポレオン新公で芝居上手いな、って思ってアルカサルで歌も上手いのが解った上での今回。…芝居も歌も完成度たっかいな!
将校クラブでことちゃんと二人、歌う場面が本当に素晴らしくて、割とマジで今回の新公のベストシーンあそこかもしれないと思うくらいにはよかったです。ラストシーン、オダリスと固く握手、からのハグで見送るあの場面もとてもよかったです。
今回、通しでキャラクターをがっちり掴んでた数少ない一人が飛河くんであったと思います。

セバスチャン・デ・ディアス|ひろ香祐(十輝いりす)

Disるつもりはないのだけれど、キャラクターがよくわからなかったその2…いや、本公演からして長官の役どころというか、立ち位置がすごく見えづらくて。まさこさんの存在感でもってる所が非常に大きい役だと思うので、それもあってか「よくわからない」。多分演じる人の作りこみの要素が他の役に比べてとても大きいんじゃないかなぁ…密命云々にしてもそういった前振りがほぼほぼゼロだから。

アルヴィラ|真彩希帆(妃海風)

キャラクターがよくわからなかった3。いや、上手いよ。それは間違いないんですよ。歌も上手い。芝居も上手い。でもキャラクターがぶれてるというか。
ゴンザーロに「そういうことは外で言うな」と言われたあの後の「ありがとう」があまりにも柔らかくて。あれ? ゴンザーロのこと割とマジで心憎く思ってる? みたいな。アラルコンは私のもの、と歌うあの場面、そりゃ歌は上手いですよ。でもなんなんだろうな…男を手玉に取ってるにしては初心っぽいし。最後にアラルコンを撃ち殺す場面は本公演から割と唐突だったんだけど、新公でもやっぱり唐突でした。突然の殺意。

その他

海軍の三馬鹿(三馬鹿言うな)の一人、前回新公から非常に気になる98期の綾くん。アルカサルでセリフの言い回しというか発声いまひとつ…? と思ったのですが今回もそうでした。あるぇ? ロスグロの時あんなによかったのに。ハマればすごくいいのかなぁ…。とはいえ、あんなけ歌って踊れてたら先々が楽しみなことに変わりはないのですが。

いや、ほんとに麻央くんことちゃんが口々に言うように、「難しい」演目だと思います。そつなくこなしたといえば聞こえはいいけれど、(ものすごく)印象に残るかと言われれば…あまり。
東京の新公までにはきっとみんな進化するに違いないので、東京はまた違ったものになっているのではないかと思います。

にほんブログ村 演劇ブログ 宝塚歌劇団へ

Pocket


Leave a Reply

Your email address will not be published.

CAPTCHA