cella

Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

月組『アーサー王伝説』シアタードラマシティ

この記事はだいたい 740 で読めます

アーサー王といえば、過去に星組で真風主演でやったランスロットが真っ先に思い出されるのですが、今回はたまちゃぴのプレお披露目ということで。

関西ではドラマシティでやってる訳なのですが、通常のドラマシティ公演とは上演時間もプログラムの質も違って、どちらかと言えば上の梅芸上演作品相当の扱いというか。

稽古場映像でたまちゃぴのダンスのアクロバットぷりに「さすがちゃぴ」「それを支えるたまきちの体幹さすがすぎる」と脱帽しきりだったわけですが、実際に見たらほんとにあの動きすごかったです。

同じく稽古場映像で眼帯してる姿がうつったジョーくんとか、東で見た人が次々ノックアウトされていってるトキヤくんとか、なんか色々凄いらしい、というだけの前情報で見てきました。いや、うそ、一番たくさん聞こえてきたのはみやるりモーガンがわかばくらげの二人を侍らせてる(語弊)姿がマジ最強、という言葉でしたそういえば。

……そんなん想像するだけで誰より強そうやん……

ああでもたまきちなら一人で戦えそう、と思うあたり、私はたまきちに対する武闘派イメージが固まってる…(その前に円卓の騎士たちはどうした)。でも実際、たまきちは円卓の騎士たちを束にしたよりも強そうだから仕方ない。

ランスロットの時のアーサー王はみっきーだったし、どちらかといえば治世タイプの君主だったけど、たまきちのアーサー王は覇道を進むアーサー王なのかな?


そんなイメージで見てたのですが、やっぱりたまきちは凄く強そうでした。冒頭でまゆぽんに攻め込まれた国を助けに行く時に「だが我が手勢は寡兵」とか言ってるけど、王様一人で百人力やから問題ないってダイジョーブダイジョーブ。え、怪我した? 一晩寝たら治るよ(実際けろっとちゃぴ口説いてるし)。グィネヴィア攫われた? 単騎で乗り込んで即奪還できそうやん。

それはさておき、若々しい新トップさんらしい演目だったと思います。統治すれども君臨せず、というのはまさしく(当面の)たまちゃぴ体制の方向性でもあるだろうし、まだたまきちには君臨するだけの圧が足りないだろうし。1年2年経った時に、改めて君臨するたまきちが見られるんじゃないかなぁ、と今から期待しています。

…いやしかしたまちゃぴっていう組合せの武闘派感すごい。強そう。

ちゃぴは実は今回も恋多きというか、一夫一婦制に囚われない所のある女性で…だからちゃぴにもたまには貞淑な役をだな…信長はそれに近かったけど、ちゃぴにももっと普通に穏便に世の中を生きている役を…

しかしイキイキしてるちゃぴを見るとほんとに可愛いなぁ…ってなるからちゃぴの笑顔の多幸感すごい。

最後にはああなってしまうんだけど、実はグィネヴィアはすんごく計算高くてあれも演技でしたとかいう流れだといいな。…っていう私見。あそこでアーサーはランスロットあーさを許すんだけど(紛らわしい)、ああなってしまったグィネヴィアと共に生きることは死ぬよりもずっとずっとずっと疲れるし、多分愛しているだけでは乗り越えられない壁は沢山沢山あるし、むしろランスロットが変わらずグィネヴィアを愛したとしても、ああなってしまったグィネヴィアはもうランスロットの事を愛してはくれないから。ランスロットはどこまでグィネヴィアを愛せるのか、アーサーは結果として殺すよりずっと残酷な罰を与えたんじゃないかな。ただ、罰を決定的にしたのはアーサーではなく、グィネヴィアだから、ランスロットは二人から罰を受けたようなものなんだろうか。

そんな今作では余り浮かばれないランスロットなあーさ。……これもさぁ……もうちょっと良い鎧なかったん…? 他の円卓の騎士たちと比べてもなんか安っぽいというか…ペラそう…仮にも筆頭騎士なんだからもっと良い鎧着せてあげてよ…折角のアッシュヘアーが映える鎧を着せてあげてよ…

今回のランスロットは一度しかない人生だから恋して楽しく生きたい、という享楽的な面もありつつ、でも名誉を重んじる騎士でもあって、なんかどっちつかずやなぁと思ってたのですが、本質をあぶり出してしまったのがグィネヴィアなのかなぁ…

ともすればKYどころかこの作品の中でコメディを一身に背負ってるお兄ちゃんな佳城くん。ほんと難しいテンションだと思うわ…って思ってたら最後になるほどそう来たかーってなって佳城くんの株がさらに上がりました。いやほんと佳城くんもいつまでもかわいいままじゃないってことですよね。

マーリンなからんくんは冒頭から話を回していくためにソロも多くてほんとに…ヒゲでお衣装ダサいけど良い役ですね。アーサーの出生の責任もあるし。ちょっと前ならみやるりvsからんではみやるり圧勝やん、と思ってたとこですが……いや、やっぱりみやるりのが強そうやったけど、なんかこないだBanditoを映像で見たからか、益々大人になったなぁ…っていう感想が(マーリンだと年取りすぎだけど)。そんなからんくんもフィナーレではここぞとばかりに男らしくてですね。ギャップすごい。惚れる。

…いやでもほんとマーリンのこのお衣装のダサさはなんとかならんかったもんか。寝間着かと思うあの縦ストライプ…(´ε`;)

からんくんと佳城くんはパントマイムをやる場面も他より多くて、ほんとうまかったんですよ。からんくんは杖、佳城くんは鞄とか風船とか。

そんなマーリンの周りをウロウロする神の具現化した姿(アリアンロッド)な紫乃小雪ちゃん。……お、おう。佳城くんとは違う意味で異質な存在感です。姿を持たない神様の癖に、具現化するときに幼女の姿とかなんなんケルトの神様ロリコンなん? って思ったりもしました。ええ。

このお衣装、アリスの恋人の時に赤の女王(愛風ゆめちゃん)が着てたお衣装かな。あの使い回しの効かなさそうなお衣装がまさかここで。

同じお衣装といえば、ちゃぴはアンネローゼも着てたしマリーも着てたよね。

で、みやるりモーガンですよ。

細いのはこれまでにショーでも女装してるから知ってたけど! わかばくらげの二人を侍らせてなおほっそい!! フィナーレで男役に戻ったときに思わず「補正すげぇ」ってなるから男役マジ非実在美青年だわ…。

一幕ラストからちょいちょい出てくるのあのヤギの角のような飾りのついた姿はなんかもう魔女っていうより悪魔でした。

わかばくらげの眷属たちはなんていうか正しくゆりっぷるでした…なんかこれ見たことあるで…と思ったらあれですよ、ドラよけお涼とマリアンヌ・リュシエンヌがこんなイメージだわ。

そんなみやるりモーガンに眷属にされてしまう(ようにしか見えない)まゆぽん。

相変わらず歌って踊ると存在感はんぱないので、この人はやっと学年が追い付いてきたかな、と思います。95はタダでさえ早熟が多いのに、個人的に中でもことちゃんとまゆぽんの二人はほんとに学年詐欺が酷かったと思います。

とはいえ、今回のまゆぽんは化粧替えが忙しそうで出てこない時間が相当にあるっていう…そのかわり出てきたらばーん! みたいな。

そんな化粧替えでハロウィン仕様な(タイムリーな)アンデッドみたいなメイクになるまゆぽんですが、化粧より何より度肝抜かれたのはそんなアンデッドメイクで娘役もかくやと言わんばかりのソプラノボイスを披露してたあの場面ですよ。みやるりわかばくらげがいて誰が歌ってるんだろうこの高音……ってまさかのまゆぽんか!!! まゆぽん凄い。やっと学年が追い付いたかと思ったら本人は更に上を行ってる。ほんと凄い。

ランスロット以外の円卓の騎士たちは、星のランスロットの時とはガウェインとガレス以外は違う顔ぶれでしたね。

ガウェイン(紫門ゆりや)とウリエン(貴千碧)の二人は古株らしく、それぞれの立ち位置からアーサー王を支えてるんだけど、グィネヴィアについては意見真っ二つでその二人の立ち姿凄く良かったです。ゆりやんのヒゲすごい格好良かった…

ヒゲが格好良かったと言えばエクター(英かおと)もですよ。この子もまだまだ下級生なのに、髭の安定感はんぱない。燻し銀系の髭が似合う男役になることでしょう…でも黒髪の少年も捨てられない。どっちもいい。

あと噂のトキヤくんは確かに相変わらずの凄まじい頭身バランスな訳ですが、体格というかプロモーション的な意味ではフィナーレとか、A-ENの時の制服姿の方が強調されていたかと思います。リアルフィギュアみたいなスタイルだけど、今回はまぁ最下な事もあってお衣装も地味目であったからかな…そのうち誂えのお衣装になったらまた違うのかも。

しかしフィナーレのオラオラ具合は遥かに進化していてほんとこの人末恐ろしい。

ビジュアルおばけといえば眼帯ジョーくんのインパクトはさすがですね! ご自分の魅力の出し方よくわかってらっしゃる!! それでいて歌の場面もしっかりあるしで…惜しむらくは前の人の頭で…せっかくの場面が…殆ど見えなかった(滂沱)

今回、楽曲がとても…私好みでした。

まゆぽんが憎しみを歌うロックなあれ(からのみやるりオンステージ)とか、メロディーが凄い好みで。

だからこそマーリンとランスロットのお衣装が貧相というかダサい…使い回しでももうちょっとええ衣装あるやろ…(´・ω・`) マーリンはテサギのヒョンゴでもええやん…

にほんブログ村 演劇ブログ 宝塚歌劇団へ

Pocket