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Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

月組『明日への指針/TAKARAZUKA花詩集100!(新人公演)』宝塚大劇場

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月組の新公を見てきました。今回のお芝居の主演はなんと研3のありくんこと暁千星くん。新公パンフがカラーになったこともあってなんともあどけない雰囲気の表紙でした。
…でもあどけないのは顔だけでしたね。

いや、新公見ると「ああまだ宝塚って安泰だわ」と思うことが多々あるのですが、特に雪組さんと月組さんは(個人的な主観だけど)下級生の地力がほんっとに凄いな! と思わされることしきりです。その、華がある真ん中だけでなく、(下級生なのに)脇をガッチリ固められる実力者がいるというあたりが。

明日への指針

ストーリーが良くわからない(ジェイクがレイラを誘惑…してるか? とかナイジェルのそれって「罪深き俺」に酔ってるだけじゃね? とか)のはまぁ置いといて。

せり上がりからの銀橋でそりゃぁ緊張は見えたけれど、しっかり丁寧に歌っていたありくん、まずは上々の滑り出し。くらげちゃんとの場面でいきなり噛んでしまったけど、そこ以外は目立ったミスもなく、学年考えたら上等すぎる初主演ではなかったかと。…いや、全開のルパンでもマギーのガニマール警部うまかったけどさ。
ただ、本公演以上にジェイクが「クズ」なのが解らない…本公演のジェイクも坊っちゃんな感じでギャンブラーな気配がほんとに無くて…その借金は誰か悪い女に騙されたんじゃないの…?と思わずにはおれなかったのですが、新公もそれに輪をかけてギャンブルとかしなさそうなジェイクでした。「タバコ?やだよたばこ税高いじゃないか」っていうタイプ。

くらげちゃんはありくんよりも上の学年ということもあって、姉さん女房…というか、ジェイクに対しての強気の姿勢がほんとによく出ていてよかったと。お転婆っていう意味の強気じゃなくて。特に最後の「責任取ってよ!」となじる場面は年下の男の子に惚れさせられたまま20年も経ってたんだからどうしてくれるの! みたいな雰囲気を感じました。

たまきちはあのコメディエンヌコマの役をどうするのかと思ったけれど、同じタイプの役作りで、髪はびっちり7:3。
たまきちと社長のはーちゃん、監督のまゆぽんのこの3人並びの安定感が半端ない。まゆぽんもはーちゃんのかかあ天下に尻に敷かれつつ、結婚のメリットは「ただいま」がひとりごとじゃなくなることだってなにそれ格好いい。
中止になったダンスパーティーの場面、はーちゃんは大きなお団子鬘の部分がまるごとレインボーアフロ! まゆぽんもレインボーアフロ! シスターもアフロ! カメラマンもアフロ! …まさか新公で月組伝統のアフロ芸を持ちだしてくるとは…しかも中止になったと聞いて怒って立ち去るまゆぽん、船長の前でレインボー鬘を脱ぎ捨てるという…この…舞台度胸っぷりよ…!

で、ナイジェルあーさですよ。いやもうほんと今回の新公であーさに堕ちた人多すぎるやろマジで。
私があーさの感想を書くと、二言目には「美貌」って単語を使うんだけど、なかなかさぁ…美貌っていう単語のもつインパクトに負けない人っていないと思うのですよ。
そんなあーさ、船員のお衣装がとてもよく似合う! なんせその美貌だから、下手に飾りの多い服よりもシンプルな方が超引き立つ。本役のかちゃといい、母親が女装させて生き延びさせたのもさもありなんと思わせる…幼少のみぎりはさぞ美少女であったろう…。
冒頭で 罪深きオレ、に酔ってる と書いたけど、そんなナイジェルが懺悔して、婚約者のミーナとより強く結ばれる…あの場面。ミーナを抱き寄せてその髪に頬を寄せる一連の動きがほんっっっとに! もうこの場面は筆舌に尽くしがたい。 余計な言葉は不要、ただ、あの場面を見てほしい。動画じゃなくていい。あの目を閉じてミーナを抱き寄せ、その髪に頬を寄せたあーさの美しさたるや…。

TAKARAZUKA花詩集100!

まずはじめに。
ショーの新公は良いものですね! 最近ちょいちょいあるとはいえ、星のノバボサ以前はまるっと数年開くというから…この流れで年1でもいいからどこかの組でやってくれないものか…。と思ったのは、ニューウェーブ経験者とそうでない人との間で、歌の上手い下手の話ではなく、スポットライトを浴びて歌うという経験値の差が出てたんじゃないかと思うのです。名指しするようだけど蓮くんとか、歌は旨いのにやっぱり歌いなれてないというか…お芝居では気にならなかったことがショーだとやっぱり勝手が違うというか。その点、ニューウェーブ経験した中でもあーさの段違いっぷりがですね…るねくんも綺麗な歌声+見せ方ですごく素敵だったしあの白い王子。
ある程度学年が上がらないと本公演のショーで歌って場面もらうことってない…というか、そこに至って突然「はいやって!」ってなるのは必ずしもいいことじゃないと思うんですよね。外野の勝手な思いだけど。「歌劇団」というところで「経験を積ませる」新公ならショーの新公ももっとあってもいいんじゃないかなぁ…あるいはそれこそニューウェーブみたいにガッツリ回数やって経験値上げるのってやっぱり大事なんじゃないかと思った次第です。この経験値ってのは繰り返すけど歌唱力の上手い下手じゃなくて(もちろんそれも無いとは言わないけど)、お芝居とは違う歌い方であったり、何より見せ方の経験値のほうね。

そんな訳で冒頭からたまきちの存在感というか真ん中オーラの段違いっぷりが際立ってて、エトタカで真風が出てきた時の「あ、スターさんや」っていうこの何の違和感もない感じ。いや、ほんとにたまきちの盤石っぷりが光ってました。プロローグで銀橋に出てきてピンスポ浴びた時とか、最初のパレードで降りてきた時のこのスター感。…えっと…新公学年なんですよね(だから新公に出ている訳だが)。

そしてショーでも魅せてきたあーさこと朝美絢。いや、95期怖いね。ほんっとに95期の黄金期っぷりはどうしたことですかね。
ショーのあーさ見てるとこの子の心臓、ダイヤモンドで出来てて、その上に鋼鉄の毛が生えてるんじゃないかしらっていう思いに駆られるというか。中詰めの蘭の場面、ただでさえあのビラビラで動きづらい(ヘタしたらコケる)お衣装なのに、全力で踊りまくるあーさ。まゆぽんとハイタッチするあーさ(同期!)。何より銀橋で「新人公演盛り上がっていくぜー!!」と叫んだあの強心臓っぷりがね。いや、ほんと凄い。
あと、終盤の黒薔薇の場面ね。あーさ、ああいう…ゴスパン系?の格好が大変お似合いになるし、船員服のような「制服」との親和性も高いし、前々回のベルばら新公での衛兵隊もカッコ良かったしここらでひとつガッツリ軍服など着ていただきたいところですね。…話がそれた。この場面でも銀橋でガッツリ客席を釣り上げてくるあたり、いやほんと恐ろしいなあーさ。きれいな顔してるからほんとうに空恐ろしいよ。

そんなあーさと同期のこれまた学年不詳のまゆぽんこと輝月ゆうまくん。…新公だというのに一体どんなけマイク絞られてんですか。まゆぽんの声があんなに小さい訳がない。
終盤、はーちゃんと「花は咲く」を歌ってる時はカットなしだったのか、すごく…声量のある声で…いや、あの場面の音源マジでほしいわってなるいい時間でした。
赤いケシのまゆぽんのラスボス感は大変よかったです。ああいうビジュアル系な鬘も似合うねぇ…

まゆぽんとお芝居に続いて組む場面の多かったはーちゃんこと晴音アキちゃん。ニューウェーブの時に「エトワールをやりたい」と言ってたのははーちゃんだったかと思うのですが、新公とはいえ、エトワールおめでとう! …「花は咲く」の時にド緊張して声が出づらそうだったのが見えたのでこっちが(((( ;゚д゚))))アワワワワ ってなったけどエトワールは大丈夫…いや、ド緊張なのは見えてたけど。

というかこの花詩集はたまきちのスターオーラに押されてあーさのギラギラ(キラキラなんてもんじゃない)にアテられてまゆぽんに度肝抜かれっぱなしでるねくんに和んでたら終わってたっていう。見る所多すぎて逆に何も見られてないというダメっぷり。

るねくんは最初の方、白い王子の歌声がほんっとによくてですね! 色んな意味で「白い(含蓄)」王子でした。あれは白い(意味深)。そんなるねくんと相対した黒い王子がありくん。リフトも頑張ってていやぁこの子も末恐ろしいですわ…。それにしてもありくん、足の上がりっぷりが…ちょっとまりもを思わせるくらいぐわっと上がってて…この子すげぃ…。
るねくんは中詰めであのダルマやってたけど、超ノリノリで踊ってたのが大変印象的でした。可愛い格好いい。


たまたま客席の上級生が近くを通る席だったのだけれど、客席の上級生の中では最下なはずのちなつが客席入ってくる時いつも最後尾なんだけど、最後尾の最下級生なのにこう、目の前を歩くのは皆露払いである、みたいな王者の風格っぷりがやばかったですよ。なんなんこの堂々たる風格。服装が王子様系だったけどあれは「王子」なんてもんじゃなかった。覇王ですよ覇王。
あとはまんちゃんのほわっと笑顔に超癒されたとか、ゆうきがものっすごく姿勢がよくて(みんな背筋伸ばしてるのは変わらないのに特段に姿勢がよくて)おおっってなったとかいうのを最後の余白に書き込んで終わりにします。

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