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Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

花組『雪花抄/金色の砂漠』宝塚大劇場

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今年最後の観劇は花組さんでした。

和物ショーは結構好きなので年一くらいでどこかがやってくれないかなぁ…あと、原田先生、今回のショーすんごいよかったですよ。ショーの方が向いていらっしゃるのでは…

お芝居は本当にウエクミ先生らしいお芝居で、わかりやすい流れの中に凄い詰め込みっぷりで…詰め込まれてるのがエピソードではなく心模様だから尺には影響しないのがうまいなぁ…

雪花抄

梅から始まって桜で締める、春夏秋冬をめぐる構成はなんかどっかで見たような…あと、チョンパも「花の踊りはよーいやさー」で開くから…これもなんかデジャヴが…

鷲の場面はなんせあきらが格好良すぎてですね。あきらの袴はほんとに2割増しで格好良く見える…あきらはほんとに、なんていうか「凄く正統派な男役」だなぁ…って。良い意味で教科書通りというか。

中詰めの民踊歌い継ぎはこれはもうみんな苦戦してるなぁ…という印象が拭えません…民踊…難しいよね…ただ、手拭い振り回して歌うあきらは格好良かったし、手拭いで櫂をこぐ花乃ちゃんはイキイキしてかわいかったです。

安珍清姫の所、清姫の髢がやけに毛量多くてなんかもっさもさしてたのが気になったけど、あれは大蛇になった時にほどいて乱れ髪にするためだったのね。…ここの引き抜きはほんとに時間なくてすごいと思ったんだけど、逆に言うとここしか引き抜きがなくてちょっと残念(´・ω・`) 和物ショーではこの引き抜きで一気に華やかになるシーン好きなんだよね…

この引き抜き、ぶっかえりというらしく、なんか化生が正体顕す時とかに使われるそうな。

フィナーレの前、雪の場面で和海くんの銀橋に乗ってのソロもよかったです。私、和海くんの声好きなんですよね…新公フランツとかすんごいよかった…

とはいえ、そこからフィナーレに向けて、花盛りになって「懐かしき春」で総踊りになるのはとっても華やかですね。雪景色から光琳水が浮かび上がって花の精が現れて…うわぁ華やか-。和物ショーならではのこの華やかさ、とてもいいですね。

お衣装も、幕開きの梅からみんな桜に変わって華やかなことといったら。

ここ、影デュエットの二人の声も凄くよかったんですよ。これはまた期待の下級生ですわ…,

カゲソロといえば、今回も音くり寿さんがカゲソロにはいっていたのですが、ほんとに彼女、この学年にしてカゲソロのベテランなんじゃないかしらってくらいカゲソロ多いよね…

金色の砂漠

お芝居はさすがのウエクミ先生でした。

演目が発表されたときに、「みりおに美しい奴隷とかどんなけ夢見てるの」とか思ったりもしましたが、みりおはほんとに賎民というか、実は御落胤とか、下克上とかそういうのが似合うキャラなのでこれら全部詰め込んで話作るウエクミ先生さすがすぎる。

高慢な花乃ちゃん、下手したらただ高慢なだけの女で終わってしまうから難しい役だわ…さおたさんに罪をなすりつけるにしても、身分に付随する責任とか、発言の重さを無視して気にくわないとはいえ人一人陥れてるのがなぁ…この家庭教師さおたさんがそんなに悪人にも思えなかったから余計に冤罪の酷さがなぁ…そりゃそんな冤罪かけられたら復讐したくもなるわさ。

べーちゃんとキキちゃんの二人とタソは本当に、あの作品の中の「善人」要素を詰め込んだみたいなキャラと世界観でしたね。

何より、タソが本当によかった。また太っちょでヒゲで、キキベーの当て馬(結婚後も妻は間男と通じている間抜けな夫)かと思いきや、べーちゃんはちゃんとタソの事を大切に思っていて、タソもそれを承知の上で、家族としてキキちゃんのことも大事にしていたんだなぁ…と。でなければ奴隷を庇うために主が身を投げ出すなんてそんなことしないだろうし。そういう二人を間近で見ていたから、キキちゃんもべーちゃんへの恋心が昇華されて家族愛に変わったんだと思うし。ウエクミ先生は男二人と女一人の愛の描き方が凄く丁寧で、誰も粗末に扱わない所が好きなんだけど、今回はこの3人、特にタソの扱いがすごく丁寧でよかったです。

でもってあきら。ショーであんなに格好いいあきらをここへ来てこんなやんちゃというか、精神年齢低いキャラにしてくるとかあきら萌えのお姉さま世代を狙い撃ちしすぎですよウエクミ先生。

地味な嫌がらせで白湯には指をつっこんで出してるとかなにそれ小さい。あきらが指を入れた白湯なら喜んで飲む…ひとはたくさんいるだろうたぶん。私は御免被るけど。

王宮に攻め入ったときもくり寿ちゃんと足の踏みあいしてしかも負けるとかなにそれあきら可愛すぎるやろ。

ここの攻め入ったときになんで三姉妹とその夫が一緒にいるのかはちょっと不思議。花乃ちゃん夫婦は跡継ぎにしても、他二人は嫁いでもいいのでは。婿取りなのかそれとも。

そしてちなつの王様! 月雲の雄略帝に続いて力で女を手に入れる王様なちなつ。…ウエクミ先生はちなつにそう言うキャラを夢見てるのかな。

ゆきちゃんを力で手に入れたけど、多分手に入れて以降は本当に惚れぬいて大事にしてたんだろうな…だからゆきちゃんも絆されてちなつを愛してしまったことに苦悩したんだろうし。

この作品はほんとに一部分だけを見て悲劇だとか、この人だけはハッピーエンドだとかそういう見方もないでもないけど、でも誰ひとりハッピーエンドではなくて、悪意がない分だけ救いがないのもウエクミ先生らしいなぁ…と。

あと、配役出たときから疑ってるんだけどみりおの奴隷としての名前が「ギィ」なのは結城秀康が見た目の醜さを魚のギイに例えて「於義」と呼ばれたとか言うエピソードから引っ張ったのかなとか。考えすぎだろうけどウエクミ先生ならやりかねないかな、とも思えるし。

今年は観劇頻度を落としたというか、チケ難が更に拍車をかけて別筺が取れなくて(´・ω・`) これは来年以降も続くんだろうと思うと、人気があるのはよいことだけども…ねぇ(´・ω・`)

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