cella

Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

雪組『パルムの僧院』バウホール(初日)

この記事はだいたい 928 で読めます

咲ちゃんの単独バウ主演の初日を見てきました。
灼熱から3年とすこし、灼熱の初日でもダブル主演のなぎしょが新公主演も経験なしの状態でのダブル主演の片割れだったのもあって、咲ちゃんの堂々たる様子が際立ってたのですが、今回、新公卒業してからの初主演ということで…いやぁ大人になったねぇ…というのが最初の感想(保護者か
もうね、出てきて第一声から全然違うのね。最近のバウで、お芝居だと95期(花組星組)とか、同じ93期でも初主演の宙組とかだったからかと思うんだけど、経験値が違う…! って思わされました。


とりあえず自分が混乱するので相関図書いてみました(クリックで拡大)。

人物相関図

人物相関図


…書いてみたけどどうやら二日目からえーちゃんは「ばあや」ではなくなったみたいなことをTLで見かけました。昨日野口先生が後ろで延々とメモを取っておられたようなので他にも変更点あるのかも。次に見るのはもう終盤なんだけどさ。

感想…とても感想の書きづらい話なんだけれど…

ファブリス|彩風咲奈

イタリア一の美男子、とかなんかだんだん形容詞が過剰になっていくような気がするのはさておき、憂いを帯びた貴公子でした。特にせしるの絵のモデルをして長椅子に横たわってる場面とかな! なにあの憂いを帯びた色気。
ものすごく頭はいいのに(神学校主席卒業)、享楽的で愛のためなら死ねると言い切ってしまえるところはちょっと私の中でイコールでつながらなかった。理性的なのか感情的なのか。
あと、腕っ節も強いのか弱いのかわからんかった…のはひとえに投獄される場面での兵士に対しての連続平手打ちだと思うのよね。殴るでも蹴るでもなく、ビンタ

そんな咲ちゃん、肺を病んで、恋に病んで、クレリアが手の届かない存在になったのを悟って投獄されて処刑間際に革命が起こって新政府の元で無罪になって…1年で大司教に上り詰めたあたりがとても…政治的なかおりがしますね。
それはさておきてもその立場を捨て、残り少ない命を神に捧げるべく僧院に入ってしまった咲ちゃん。僧院に迎え入れられる場面、朝風くんに祝福を受けて抱擁されるあの場面がとても…好きです。俗世を捨てたんだけど、命も残り少ないから、肯定的な意味で「生ける屍」というか。俗世に命もおいてきたみたいな。

サンセヴェリーナ公爵夫人(ジーナ)|大湖せしる

ファブリスを6歳(だったかな)の頃から養育し、ナポレオンにあこがれて軍人になろうとしていたファブリスにロザリオを与えて神学者へ導いたり、ファブリスにとっては親であり、一番の理解者であ…ったはずのジーナ。
このジーナ、成長して戻ってきたファブリスを「男」として見て、関係を持つんだけど…正直、ここの件は生々しくて、「きたない」と思ってたんですよね。だってそうじゃないですか、15年間親代わりをしてきた(つまりそういう年齢差の)甥っ子を恋愛対象に見るなんて、文字見てるだけで「きもちわるい」。
実際、モデルをさせていたファブリスに迫って、くちづけを交わして…の場面は正直咲ちゃんが食われたとしか言いようがなかったんだけど。その後で「暗がりで(ジーナの体を)見て、年を取ったと思った?」と聞くところなんて、すごく生々しい。生身のせしるさんはまだ若いし、綺麗なんだけど(当然)、ジーナの熟女感がそこにぎゅっと凝縮されててね…
神学校に通ってた頃から美男子故に「放って置かれなかった」ファブリスだから、言い方は悪いけどおばさんというか、年を召した(かつお金のある)ご婦人の相手をしたことがあって、だから余計に耐性があったのかなぁ、とか。

で、このへんのジーナがファブリスを思う気持ちは「ただの恋愛対象」なのかと思ってたんだけど、ずっと見ていくと、ジーナの愛はもっと大きな愛(発露の方向がアレだったけど)だったのかな、って。
一番そう思えたのは、旅一座のマリエッタ(桃花ひな)は排除しようとしたけれど、婚約者のいるクレリアのことは(ファブリスに深入りするなとはいうけど、クレリア自体は)排除しようとしてない所。ファブリスの「恋愛対象」に嫉妬心だけで動いているなら、もっとクレリアに対して嫉妬心丸出しにするかと思ったんですよ。「ファブリスは私のものよ」みたいな。そうなったらほんっとにジーナはやなおばさんだと思ってたんだけど、でもそうじゃなかった。確かにファブリスを独り占めしたい気持ちはあるけど、それはファブリス本人に「出世を願う気持ちもあるが独り占めしたい気持ちもある」と告げたとおりのことで、マリエッタはファブリスのためにならない存在、だと思ったから排除しようとしたんであって、クレリアはファブリスのためになる(一緒に脱獄も手引するし)から味方認識なのかな、とか。
結局、肉体関係は持ったものの、ジーナの立ち位置はすべて「ファブリスのために」と思っての行動だったんだよなぁ…。

大公に対して、ファブリスの特赦のために望むまま女官長になるのではなく、「特赦してくれないなら二度と顔も見えない所にいってやる!」と逆に強気に出るあたり、すごく頭がよくて度胸の備わっている女性だと思うし、がおりとの愛人関係にしても、なんだかんだで正式に結婚こそしないものの(最後に結婚するけど)、十分に「愛して」いたんだろうなァ…お互いに。すれ違った結果があのマリエッタの部分なんだろうけれど。

…ジーナについて語り過ぎだ。でも全然足りない。

クレリア|星乃あんり

あんりちゃんは思いを寄せられる相手(永久輝せあ)がいながら、ファブリスの高貴さに心惹かれる…んだけど、落ち着いてあんりちゃん、そのファブリス、見た目は高貴だけど魂はそんなに高貴でもないと思う(こら

それにしてもどうやって牢番のおーじくんを説き伏せてファブリスと連絡をつけたんだろう。

1幕最後の脱獄を手引するから逃げて、と言う場面なんだけど。
あんり「ここにいたら殺されるから逃げて!」
咲ちゃん「君に逢えなくなるくらいならここで死んだ方がマシだ!」

あんり「このわからず屋! ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン

…ってなるかと思いましたよね。…流石に叩かなかったけど。

フェランテ|月城かなと

パンフのヒゲ!!! っていうのがまずいちばん衝撃で。遂にこんな男臭い役までやるようになったのかと。しかも冒頭から真ん中で歌って踊って…ベルナールっぽい。ほんとに色黒なベルナールっぽい。最初にそう思ってしまったからか、「詩人」って書いてあったけど詩人要素が最後まで感じられなかった…。革命家というか活動家というか。

それにしてもファブリスとの「俺は大義のためにしか死ねん!」と「僕は愛の為に死ねる!」のところに誰か「これだからオトコってやつは!( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン」ってツッコミ入れてあげて…! って思いましたね。ほんとにオトコってやつは。
でもって最後に大公を暗殺して、殺される場面にしても、すごく…フラグどおりです…!

クレサンジ公爵|永久輝せあ

クレリアなんでひとこじゃだめなの!? って思うくらい、いい人でした公爵。金にものをいわせて爵位を買った、と言われているけれど、クレリアをとても、心から愛していて、愛しているから「悲しそうな目をしている(自分を愛してない)」ことが解っていて、君が望むなら結婚はなかったことにしてもいい、と言えるくらいにはいい人。そう思っているのとは別に、解雇されたクレリアの父(にわさん)を家に引き取る度量の大きさもある。

なんだ、ただのいい人じゃないか。

ただ、クレリアの「あなたと結婚します」の一言に大喜びするくらいには純粋すぎるんだけど。
いや、でもほんと、あの公爵はクレリアのことをほんっとに大事にしてくれたと思うよ。クレリアの心が満たされなかったとしても、少なくとも金銭面でも環境面でも一切不自由はさせなかったと思うもの。

エルネスト四世|一樹千尋

パルマ大公(非実在)。暴君ではあるけれど、どういう方向の暴君なのかがちょっと弱くなったかなーと思うのは、ジーナ欲しさにファブリスを刑事犯じゃなく政治犯に仕立て上げてかつ暗殺しようとしてるくらいだったから。…書いてみたら十分に悪人だったわ。
でもなんか最大権力者にしては小物っぽかったのは他からの視線を気にしてるような様子があったからかな。ジーナがナポリ(だっけ?)に出ていく! って宣言したところで「他から笑いものになる」って言ってたし。あ、そこの評判は気にするんだ、みたいな。

ラッシ|帆風成海

空気の読めない大公のご贔屓。…ほんっとに空気読めないwww うしろから「陛下☆」とかあの気に入らなかったら縛り首にするような暴君を背後から脅かすとかほんと壊滅的に空気よめないwww
それにしてもほんとにホタテくん芝居巧すぎてどこの上級生だっけこの役…と思ったわよ…そりゃホタテくんももう「下級生」ではないけれど。

モスカ伯爵|香綾しずる

今回一番「平凡な」人間だったかもしれない伯爵。
どの辺が、って、いわゆる愛人関係にあるジーナを独り占めしたいと思って、体の関係を持った甥っ子ファブリスに嫉妬するあたりとか、何より自分の「老い」を嘆くあたりがすごく人間的で。
ファブリスに対しては恋敵だと最初は思ってたし、事実ジーナを挟んだ三角関係に違いないんだけど、ジーナのファブリスに向ける感情が自分との関係を超越したところにあるのを知って、嫉妬心が薄れたのか、さらに大きな愛を思ったのか…結局、脱獄に手を貸してくれるし、最後にはジーナを幸せにすることを選ぶし。

それはさておき、ほんっとにがおりのノーブルなおじさまが素敵だったんですよ。今回、朝風くんといいれいこちゃんといい、髭が粗野さのアイテムになってるところへきて、このノーブル髭!
髭があっても歌になんの支障も無いがおりさんさすがですわ。

ブルノ|久城あす

がおりの忠実な部下。どれくらい忠実ってファブリスを芝居小屋に案内するのに自らピエロの恰好をしてチラシを渡すくらい。

ジレッティ|朝風れい

パンフの写真思わず 三度見くらいしましたよね朝風くん。

今回バイトも多くて、れいこちゃんがベルナールばりに民衆従えて歌ってる時に後ろで囚人としてしょっ引かれてたり。
僧院で咲ちゃんを迎え入れる聖職者だったり、宮廷の貴族だったり。
どの場面でも、今回は時間が無くて化粧を変えてられないからか…すごく… 人相の悪い貴族 です…

ジレッティとしては旅芸人としての場面… ももちゃんの手首を鞭で拘束だと…いや、ほんとこの場面…朝風くんとももちゃんのあれやそれやがな…ほんとに…ほんとに…ももちゃんに鞭打たれる朝風くんとかな…いや…ほんとにな…他に言うことないんかい! みたいに幕間の感想それに終始してたしな…
舞台ではそんなでも裏ではももちゃんに手を上げる人でなしなDV男でな…なんでこんなのと婚約したんももちゃん…金か。
ファブリスと逃げたももちゃんを追いかけていって、背後から咲ちゃんを鞭打つジレッティ…ナイフ持ってるのに鞭が先なのか。そんなにいたぶりたいのか!

なんていうかほんと、朝風くんの新たな境地でしたよジレッティ…


で。
今回、最近のバウにしては珍しくフィナーレがあったんですよね。そういえば。
やっぱりフィナーレって大事だなぁ…

にほんブログ村 演劇ブログ 宝塚歌劇団へ

Pocket


Leave a Reply

Your email address will not be published.

CAPTCHA