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Kyoto Sanga F.C. & Takarazuka Review and etc.

雪組『星逢一夜/La Esmeralda』宝塚大劇場

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お芝居の方は、初日に見た人から「涙枯れるほど泣いても足りない」「ハンカチは無力」「マスカラダメ・ゼッタイ」とか色々聞いてたので、泣く気マンマンで手ぬぐい持参かつ薄化粧で見に行った訳ですが……いっそすっぴんで行け、って感じですかね……ええ……。自分もボロボロ泣いてるけど、隣り近所も凄い頻度で目元にハンカチやってるし、すすり泣きの声も聞こえてくるし……公演グッズでタオルハンカチ出せばいいのにマジで。

星逢一夜

今回もネタバレ気にせずあれこれ感想やら書くんですけど、もうこれは何を書いてもネタバレにならない気がする。実際に見る以上のことは何一つ無い。粗筋どころかセリフ一言一句書かれたのを読んでいったところで、あの舞台は完全に生物で、文字情報の遥か上を行くわ。ウエクミ先生ずるい。そしてすごい。

まずですね、プログラムで粗筋を把握した上でプロローグ……これだけで泣ける(早いよ)

……例の……子役はですね……大ちゃん…大きいですとても。どう見てもガキ大将です。あれだけ大きかったらさぞジャイアンになれたことでしょう。…背丈は大きいのに咲ちゃんは泣き虫だし…この咲ちゃんがですね、私の泣きポイントを随所で刺激してきてですね…!

ちぎたんが殿様になるために江戸へ行くことになって、みんなは子供なりに寂しい気持ちを押し殺すんだけど、咲ちゃんだけが素直に寂しい気持ちを吐露するし(それに誘われて号泣する大ちゃんには笑いが起こってたけども)

でもそんな泣き虫だった咲ちゃんが、大人になってからは誰よりも先に戦うことを主張したり、人の気持ちに敏感だから、人の痛みにも耐えかねたんだろうなぁ……。

それにしたってだいもんがですよ。本当に……だいもんときたら……!

みゅーちゃんのことを思っているのに、ちぎたんのことも刎頚の友くらいには思っているから、二人の幸せを思えば自分は身を引くことを全く厭わないこの姿勢がですよ! 簡単にできることじゃない。あの土下座の場面でも、身分が違うことを分かった上で、身分が低い自分よりも…という思いもあるんだろうか。ただ、農民が藩主に頼み事をするっていうだけの土下座じゃないんだよね、あの場面。

そしてもう一つ、農民一揆の首領となって、ちぎたんと一騎打ちをする場面。はじめは棒きれで渡り合うんだけれど、だいもんが降伏しないことを見て取ったちぎたんが刀を投げつけてからの一連の流れ。真剣で、お互いのどちらかが死ぬまで終わらない(それまでの消耗を考えれば確実に死ぬのはだいもん)ことを察して刀を投げ与えたちぎたんもそうだし、恐らく持ち慣れてなんていないだろう真剣を、手ぬぐいで腕に固定してでも振りかぶるだいもんの姿がね……もう涙でよく見えない。はたして、だいもんはあの場面で本気でちぎたんを殺そうと(殺せるかどうかは別として)思ってたんだろうか。あの背中合わせの場面、言葉はないけど何か通う所はあったんだろうか。

だいもんは、一揆の民衆全員の命を預かっているから、絶対に降伏なんて出来ないと思っているし、たとえちぎたんが恩赦を考えていたとして、それを知ってたとしても、絶対に立場上降伏なんて出来なかったんだろうな…。ちぎたんが決して引き返せない路を進んでいるように、だいもんも引き返せない路を進んでたんだなぁ……

もうね、一揆の流れから最後までが怒涛の流れすぎてね。

みゅーちゃんがちぎたんを殺そうとして、殺せなくて、ちぎたんもみゅーちゃんも(だいもんも)、己の立場が知らないうちにがんじがらめにされていることもわかっていて、かといってそれらを全部捨て去ることが出来ないくらいには責任感が強くて。

そしてラストシーン。ここで子供時代の、やがて来る将来のことなど知らぬげに星を見ている場面を持ってくるなんて……!!! ずるい。ほんっっとにずるい。あんなけ泣かしておいてまだ泣かすか!

初日の感想でもあったけれど、この3人がそれぞれにすれ違ってしまったから起こった悲劇的な展開なんだけど、誰の気持ちもすれ違ってない所がまた悲劇だと。お互いの気持ちをお互いに、ほぼほぼ正確に近いところで理解しているのに、時勢と身分と責任を追うべき存在とで思うままにならない。男二人と女一人、女一人の気持ちを巡って男二人が破滅していく……ってのはよくある構図だけれど、これで女の存在をファム・ファタールにしないところがウエクミ先生凄いなって。

全然感想としては成り立ってないし、書き足りない所だらけなんだけど、どんなに書いても書き足りるなんてことにはならないし、こんなに「とにかく見て」「話はそれからだ」を地で行く芝居は書きおろしの新作では久しぶりかも。

ウエクミ先生の作品は月雲がすごく好きで、翼も泣きまくったし、ホントに二人の男と一人の女、感情論ではなく立場が起こす悲劇、っていうストーリーに定評がある、っていう評判が付いていくんじゃないかな。でもってこの「二人の男と一人の女」ってのは宝塚では一番よくある組合せだから、今後も作品にもすごく期待。

La Esmeralda

あの「エスメラルダ」の文字ねwww 初日から号泣した後に見て爆笑したと評判の敢えてのカタカナ「エスメラルダ」ねww サイトー先生さすが想像の斜め上をかっ飛ばして行くわ……。

DaizyStripperの「彼女はエメラルド」を歌うだいもん…だいもん…。この曲、iTunes storeでは買えんのか(´・ω・`)

今回、歌手というかコーラス枠で朝風くんが出番多くて個人的にほくほくですわ。他にも、歌枠をもらってる人が多くて、さすがサイトー先生、下級生までよく見てらっさる。

ていうかですね。とにかく! 目が足りない! 色んな場面で、ほんとに銀橋と本舞台と…両方見たい!無理!みたいな場面が多すぎる。

特にシーレーンとレヴィアタンの場面。シーレーンのみゅーちゃんも見たい、レヴィアタンのだいもんも見たい。でも踊るあゆみちゃんも見たいし歌ってるのはこのみちゃんだよどうしろってのさ!(逆ギレ

でもほんとにさすがサイトー先生というか、退団者にはそれぞれ得意分野で見せ場を作ってくれてるなー…と。ダンサーにはダンス場面を、シンガーにはソロを。特にゆきえさんな。コメプリマ…退団者がコメプリマっていうと花組さんを思い出す…あの時はとみぃがコメプリマ歌ってなかったっけ。

ゆきえさんはエトワールもやってるし、ほんと、往生際悪いんだけど次がるろ剣、ってなったときに、ゆきえさんに高荷恵やってほしかったなー…って思ったんですよ。

それはさておき、ほんとに目が足りない(何回めか)からお芝居も込みでこれはリピート必至公演ですわ…ウエクミ&サイトーに財布のひも握られてる…

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